zakkyの美術教育deトーク 




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2009/06/13
原寸美術館~「西洋絵画の巨匠」週間小学館ウィークリーブックより
「原寸大ガンダム」が製作されているのに併せてではありませんが,最近,絵本でも「原寸大」の動物もの(もちろん,体の一部分だけですが)がありますし,「原寸美術館」(こちらも作品の一部分です)という本も出版されています。これは,写真技術と印刷技術が高度に発達した賜だと思いますが,この「原寸大」に印刷された「実物」は,より「本物志向」が明確に打ち出されていることがわかります。
美術館などで本物の作品を見たとき,「思ったより大きいなあ」とか,逆に「小さいなあ」と感じることがよくあります。これは,「複製」された,「印刷」された映像が,メディア自体の都合で実際のスケールとは異なっていることが多いからです。そんな中,鳴門にある「大塚国際美術館」は,「原寸大複製」を売りにした非常にユニークで,価値のある美術館であると言えます。
さて,この「原寸大」の図版(もちろん,作品の一部ではありますが)が毎週本屋さんに並んでいるのがすごく楽しみな企画,これが「西洋絵画の巨匠:週刊小学館ウィークリーブック」です。
私はあまりこの手の企画に興味がなく,せいぜい創刊号(大抵はお値打ちな値段)を買っておしまい,というパターンが多かったです。しかし,このシリーズはついつい続けて買いたくなってしまう「しかけ」として,「原寸大」の図版が用意されているのです。
ゴーギャンの巻(第10巻)では,現在,名古屋ボストン美術館で展示されている(6月21日までです!)『我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか』のこちらを向いてほほえんでいる女性の部分が「原寸大」で再現されており,色や筆跡など,まさに「手に取るように」眺めることができるわけです。実際に作品を見た「体験」すら「再現」されてくるような感覚になります。
もちろん,高階秀爾氏,茂木健一郎氏,結城昌子氏による連載が大変興味深く,三者三様の視点から「語り」も見逃せません。
さらに,中身を見ていくと,これまでの週間○○と異なっているのは,「日本で出会える○○」として,日本全国の美術館に展示されているその作家の作品が紹介されていたり,年表と併せた人物伝があったり,作家ごとのキーワードを取り上げたり,おまけにポストカードがついていたりして,非常に「パッケージング」がうまいと思いました。しかも,図版印刷が非常に美しく,「色」や「質感」についてもこだわりが感じさせられます。
すでに19巻が発売されており,最終的には50巻完結となるそうです。「続」を期待したいです。さらに50人の作家がどう扱われていくか楽しみですし,「日本絵画の巨匠」とか,「絵画にとどまらない展開」も期待したいです。
また,「小学館」さんですから,「小中学生対象」のこういったシリーズがあったらなあと思うのは,私だけでしょうか・・・。
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